第49回関西俳句大会
日時:平成26年5月24日
於:大阪・淀屋橋朝日生命ホール
【朝日新聞社賞・関西俳句大会賞】
一職に徹して韛祭りけり 大阪府 中村一志
【関西俳句大会賞】
サングラス互に外す別れかな 三重県 廣波青
狸来る知らぬふりしてやりにけり 三重県 宇田多香子
つばめ来る百万遍の交叉点 大阪府 河合瑞代
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 奈良県 長谷川紀美子
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 福井県 藤田フジ子
白魚のはじける命掬ひけり 大阪府 小畑晴子
やさしさは採点されず大試験 三重県 古川和子
山焼の百の火の手が巌押す 広島県 加計姷
岡田日郎特選
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 藤田フジ子
地に近くなり一瞬に雲雀落つ 坂口勝子
時雨くる叡山の雲疾ければ 川端久子
山尾玉藻特選
川底に触れたる揺れや炬燵舟 加舎泰子
山焼の百の火の手が巌押す 加計姷
争はず睦まず鴨の陣と陣 白数宏子
松崎鉄之介特選
伊勢海老を飾る白寿の母の膳 川島栄子
すが漏や間借り暮しの日の記憶 荒木治代
山中に夜の溝五位の声幽か 津田吾燈人
鈴木しげを特選
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
蓮如忌の漁を休みし堅田蜑 並木益雄
折紙の山折り谷折り冬ごもり 村田和司
茨木和生特選
牛を飼ふ一軒家まで火の用心 上村佳与
蛤となりしか雀減りしこと 浅利雅子
古典講座実むらさき色深む頃 杉口麗泉
大峯あきら特選
翻ることなく一葉落ちにけり 山内繭彦
神渡し舟屋残らず舟を抱く 松原綾乃
角切り場深く抉りし跡残る 前川加代子
後藤立夫特選
紙漉女水一枚を掬ひけり 縣恒則
ひもろぎに一番糶の桜鯛 譲尾三枝子
面つけてよりは神なり里神楽 田尻駿一郎
塩川雄三特選
紙漉女水一枚を掬ひけり 縣恒則
ひもろぎに一番糶の桜鯛 譲尾三枝子
面つけてよりは神なり里神楽 田尻駿一郎
西村和子特選
耳遠くなりてはかどる雪囲 すずき春雪
凍蝶のひるむと見えて上りけり 松田恵実
白鳥の一羽おくれてわが頭上 小松原文子
森田純一郎特選
鑽り火よりいま繞道の火を頒つ 平井富子
白魚のはじける命掬ひけり 小畑晴子
明日香野に高くは飛ばず冬雲雀 吉川康子
鷹羽狩行特選
鷹匠の腕まつすぐに鷹を呼ぶ 大島幸男
裸木やこれほどまでに武骨とは 谷川治
どんぐりを拾ひ童話の森に入る 水間千鶴子
辻田克巳特選
独り子の綾取あぎとまで使ふ 貞許泰治
花種蒔く仏の好きなものばかり 志村美好
湯豆腐や妻を大事にしてゐるか 玉井喜明
大橋晄特選
棒となる一瞬のあり独楽の紐 井上惠美子
やさしさは採点されず大試験 古川和子
敗戦日海鳴り髙き崖に立つ 二谷蔚
橋本美代子特選
啼きごゑに鈴の音まじる猫の恋 加計姷
春眠の中に鳴りたる電子音 今井勝子
国引きの湖傾けて鴨帰る 長谷川紀美子
品川鈴子特選
ダンサーでありしを語るちやんちやんこ 秦野淑恵
やさしさは採点されず大試験 古川和子
薔薇の庭エプロンドレスひるがへし 井上あや子
大石悦子特選
水仙や波頭に乗らばギリシャまで 松平吉生
狐火か谷戸の七戸に八灯し 谷川治
狸来る知らぬふりしてやりにけり 宇田多香子
田島和生特選
被せ藁は風にやつれて寒牡丹 中村房枝
先生のちひさなピアス夏休み 猶原茂
大榾木ぐらり崩れて年替はる 松村正之
岩城久治特選
つばめ来る百万遍の交叉点 河合瑞代
行水やむかしの闇はあつけらかん 間谷雅代
山焼の百の火の手が巌押す 加計姷
小路紫峡特選
祝ふべき百寿の母は寝正月 上田宰平
湯豆腐や以心伝心猪口二つ 西村宏
数へ日や吾が売り言葉妻が買ひ 藤村たいら
山本洋子特選
サングラス互に外す別れかな 廣波青
どの牛も乳の出よくて豊の秋 岡本虹村
つばめ来る百万遍の交叉点 河合瑞代
鈴木節子特選
舌骨を寒九の水にさらしけり 山内利男
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 長谷川紀美子
涅槃図の前を音無く猫通る 小澤藍加
古賀雪江特選
海開き逸る手足を祓はれて 吉田ひろし
歩まねば影を失ふ枯野かな 神戸周子
数へ日の雨を聞きゐる仕舞風呂 横田恵
柏原眠雨特選
サングラス互に外す別れかな 廣波青
身籠れる腹に撥ねたる追儺豆 岡田栄子
展帆の始終見てゐる白日傘 横田多禾
山崎ひさを特選
生前は背ナ痒がりし墓洗ふ 野口喜久子
泥つけて結ひの戻りの田植笠 田中愛子
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
有馬朗人特選
邯鄲の声業平の墓あたり 塩見道子
律院の杉玉ゆるる冬日かな 城島千鶴
奥能登は海より昏れて寒昴 高瀬博子
棚山波朗特選
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 長谷川紀美子
白魚のはじける命掬ひけり 小畑晴子
三村純也特選
豪雪のゆゑの過疎地となりにけり 譲尾三枝子
悪役の髪はがつそう村芝居 安藤加代
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 藤田フジ子
朝妻力特選
大焚火囲み神事の潮を待つ 田中利則
日脚伸ぶ茹でて潰して離乳食 渡里トモ枝
薄端の松の青さも花の内 鈴木玲子
金久美智子特選
稲架一枚鬼にささげる稲を干す 吉田藤治
凍蝶にひかり離るるとき来たり 井上あや子
於:大阪・淀屋橋朝日生命ホール
【朝日新聞社賞・関西俳句大会賞】
一職に徹して韛祭りけり 大阪府 中村一志
【関西俳句大会賞】
サングラス互に外す別れかな 三重県 廣波青
狸来る知らぬふりしてやりにけり 三重県 宇田多香子
つばめ来る百万遍の交叉点 大阪府 河合瑞代
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 奈良県 長谷川紀美子
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 福井県 藤田フジ子
白魚のはじける命掬ひけり 大阪府 小畑晴子
やさしさは採点されず大試験 三重県 古川和子
山焼の百の火の手が巌押す 広島県 加計姷
岡田日郎特選
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 藤田フジ子
地に近くなり一瞬に雲雀落つ 坂口勝子
時雨くる叡山の雲疾ければ 川端久子
山尾玉藻特選
川底に触れたる揺れや炬燵舟 加舎泰子
山焼の百の火の手が巌押す 加計姷
争はず睦まず鴨の陣と陣 白数宏子
松崎鉄之介特選
伊勢海老を飾る白寿の母の膳 川島栄子
すが漏や間借り暮しの日の記憶 荒木治代
山中に夜の溝五位の声幽か 津田吾燈人
鈴木しげを特選
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
蓮如忌の漁を休みし堅田蜑 並木益雄
折紙の山折り谷折り冬ごもり 村田和司
茨木和生特選
牛を飼ふ一軒家まで火の用心 上村佳与
蛤となりしか雀減りしこと 浅利雅子
古典講座実むらさき色深む頃 杉口麗泉
大峯あきら特選
翻ることなく一葉落ちにけり 山内繭彦
神渡し舟屋残らず舟を抱く 松原綾乃
角切り場深く抉りし跡残る 前川加代子
後藤立夫特選
紙漉女水一枚を掬ひけり 縣恒則
ひもろぎに一番糶の桜鯛 譲尾三枝子
面つけてよりは神なり里神楽 田尻駿一郎
塩川雄三特選
紙漉女水一枚を掬ひけり 縣恒則
ひもろぎに一番糶の桜鯛 譲尾三枝子
面つけてよりは神なり里神楽 田尻駿一郎
西村和子特選
耳遠くなりてはかどる雪囲 すずき春雪
凍蝶のひるむと見えて上りけり 松田恵実
白鳥の一羽おくれてわが頭上 小松原文子
森田純一郎特選
鑽り火よりいま繞道の火を頒つ 平井富子
白魚のはじける命掬ひけり 小畑晴子
明日香野に高くは飛ばず冬雲雀 吉川康子
鷹羽狩行特選
鷹匠の腕まつすぐに鷹を呼ぶ 大島幸男
裸木やこれほどまでに武骨とは 谷川治
どんぐりを拾ひ童話の森に入る 水間千鶴子
辻田克巳特選
独り子の綾取あぎとまで使ふ 貞許泰治
花種蒔く仏の好きなものばかり 志村美好
湯豆腐や妻を大事にしてゐるか 玉井喜明
大橋晄特選
棒となる一瞬のあり独楽の紐 井上惠美子
やさしさは採点されず大試験 古川和子
敗戦日海鳴り髙き崖に立つ 二谷蔚
橋本美代子特選
啼きごゑに鈴の音まじる猫の恋 加計姷
春眠の中に鳴りたる電子音 今井勝子
国引きの湖傾けて鴨帰る 長谷川紀美子
品川鈴子特選
ダンサーでありしを語るちやんちやんこ 秦野淑恵
やさしさは採点されず大試験 古川和子
薔薇の庭エプロンドレスひるがへし 井上あや子
大石悦子特選
水仙や波頭に乗らばギリシャまで 松平吉生
狐火か谷戸の七戸に八灯し 谷川治
狸来る知らぬふりしてやりにけり 宇田多香子
田島和生特選
被せ藁は風にやつれて寒牡丹 中村房枝
先生のちひさなピアス夏休み 猶原茂
大榾木ぐらり崩れて年替はる 松村正之
岩城久治特選
つばめ来る百万遍の交叉点 河合瑞代
行水やむかしの闇はあつけらかん 間谷雅代
山焼の百の火の手が巌押す 加計姷
小路紫峡特選
祝ふべき百寿の母は寝正月 上田宰平
湯豆腐や以心伝心猪口二つ 西村宏
数へ日や吾が売り言葉妻が買ひ 藤村たいら
山本洋子特選
サングラス互に外す別れかな 廣波青
どの牛も乳の出よくて豊の秋 岡本虹村
つばめ来る百万遍の交叉点 河合瑞代
鈴木節子特選
舌骨を寒九の水にさらしけり 山内利男
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 長谷川紀美子
涅槃図の前を音無く猫通る 小澤藍加
古賀雪江特選
海開き逸る手足を祓はれて 吉田ひろし
歩まねば影を失ふ枯野かな 神戸周子
数へ日の雨を聞きゐる仕舞風呂 横田恵
柏原眠雨特選
サングラス互に外す別れかな 廣波青
身籠れる腹に撥ねたる追儺豆 岡田栄子
展帆の始終見てゐる白日傘 横田多禾
山崎ひさを特選
生前は背ナ痒がりし墓洗ふ 野口喜久子
泥つけて結ひの戻りの田植笠 田中愛子
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
有馬朗人特選
邯鄲の声業平の墓あたり 塩見道子
律院の杉玉ゆるる冬日かな 城島千鶴
奥能登は海より昏れて寒昴 高瀬博子
棚山波朗特選
一職に徹して韛祭りけり 中村一志
箱庭に杜甫と李白を立たせけり 長谷川紀美子
白魚のはじける命掬ひけり 小畑晴子
三村純也特選
豪雪のゆゑの過疎地となりにけり 譲尾三枝子
悪役の髪はがつそう村芝居 安藤加代
波の花間垣を越えて屋根に舞ふ 藤田フジ子
朝妻力特選
大焚火囲み神事の潮を待つ 田中利則
日脚伸ぶ茹でて潰して離乳食 渡里トモ枝
薄端の松の青さも花の内 鈴木玲子
金久美智子特選
稲架一枚鬼にささげる稲を干す 吉田藤治
凍蝶にひかり離るるとき来たり 井上あや子
野に牛を置いて人去る春野かな 前田比呂志